子どもの巣立ちで感じたこと
先週末、23歳の長男が巣立って行きました。
4年半付き合った彼女と入籍を前提に、一緒に暮らすのです。
新居は電車で30分程度と近く、いつでも会える距離。
でも、近いとかすぐ会えるとかとは関係なく、母は、寂しくて、寂しくて、涙がたくさん出ました。
おはよう
行ってらっしゃい
お帰り
お休み
を繰り返した日々が終わってしまったこと、その当たり前でありながら特別だった日々が愛おしくてたまらず、涙がほろほろと流れるのでした。
長男が「捨てておいて」と残していった衣類を、何も考えないようにしながら袋に入れていたところ、自分の名前を手書きしたバンダナが出て来て、うわ~・・・と狼狽してしまいました。
捨てられないんです・・・
こんな物ひとつ、私は手放すことが出来ないんだな~・・・って、我ながら驚いたのです。
お子さんがくれた落書きのような手紙やら、お子さんにまつわる物、どんな小さな物でもほとんど全て、手放すことが出来ないお客様の気持ちが、やっと分かったような気がしました。
分かっている理解しているつもりだったんですよ。
でも、やっと、本当に分かった気がしました。
愛おしくてたまらないんだもの。
手放すなんて、無理!!
それと同時に、2年前に自宅を丸ごと片づけた時に、【メモリアル(思い出の品々)】も手を付けたので、かなり手放していて『良かった・・・』とも思いました。
だって、今この状態で、彼の幼稚園バッグやランドセルなんか出て来たら、私、どうなってたかしら・・・って。
ひとつひとつ、見るたび、触るたびに、ワンワン泣いていたかも・・・
思い出の物たちに埋もれて・・・
そう思ったら、【メモリアル】に手を付けておいて本当に良かったなと思いました。
それで思ったのは、もう少ししたらきっと、このバンダナもさよならできるだろうなって。(別に手放すことが正解じゃないですよ。)
形として、残しておかなくてもいい。
って思えるようになるだろうなって。
なので、その時までは、アイロンあてて、彼の手書きの名前が見えるようにして、リネンの引き出しにそっとしまっておこうと思います。
物を手放しても、心の中にある思い出は減らないって分かっているけれど、その『物』が私の心を温めてくれるのだから。