断捨離したいけど、どこから始めたらいいですか?
片付けの仕事をしていると、よく聞かれる質問です。
キッチンから?
クローゼットから?
それとも、
まずは小さな引き出しひとつから?
もちろん、片付けを始める場所を決めることも大切です。
でも私は、この質問をされたとき、
「どこから始めるかを決める前に、ちょっと考えてみてほしいことがあります」
とお伝えしています。
なぜなら、
片付けの最初の一歩は、その後を大きく左右するから。
特に50代の片付けは、ただ家の中のものを減らせばいい、という話ではないと私は思っています。
「断捨離はここから」が、全員に当てはまるわけではない。
ネットで調べると、
「まずは財布から」
「洗面所がおすすめ」
「冷蔵庫から始めましょう」
など、いろいろな片付け方が出てきます。
どれも、その人に合えば正解です。
でも、私が50代女性の片付けをサポートしていて感じるのは、
片付けを始める場所に、全員共通の正解はない
ということ。
たとえば、
洋服があふれて困っている人。
子どもが巣立った部屋が、そのまま物置になっている人。
書類を見るだけで嫌になる人。
キッチンにものが多すぎて、料理すること自体が億劫になっている人。
同じ「片付けたい」という悩みでも、
今、困っていることは人によって全然違います。
なのに、
「断捨離はここから始めるのが正解」
と言われた場所から始めても、
自分が本当に困っていることが変わらなければ、
「頑張ったわりに、暮らしが変わらない…」
となってしまうことがあります。
50代の断捨離は、「今、何に困っている?」から考える
だから私は、
「どこから片付ける?」
より先に、
「今、家の中で何に困っている?」
を考えてほしいと思っています。

たとえば、
朝、着たい服が見つからない。
ダイニングテーブルにいつも書類が積み上がっている。
探し物ばかりしている。
子どもが出ていった部屋を見るたびに、「いつか片付けなきゃ」と思う。
人を家に呼びたいけれど、呼べない。
家にいるのに、なぜか落ち着かない。
こんなふうに具体的に見ていくと、
「家を全部きれいにしなきゃ」
という大きすぎる課題が、
「私は、ここを変えたいんだ」
に変わってきます。
ここ、大事です。
(どこがストレスになっているのか?
が浮かび上がってくるワークを
単発セミナーで行っています。)
そして、もうひとつ。「なぜ片付けたい?」
私は、ここも聞きます。
「片付いたら、何がしたいですか?」
これ、すぐ答えられない方も結構いらっしゃいます。
だって私たちは、
「片付けなきゃ」
とは何度も考えるけれど、
「片付いた家で、私は何がしたい?」
って、案外考えていないから。
友達を家に呼びたい。
趣味を楽しむスペースがほしい。
朝、気持ちよくコーヒーを飲みたい。
子どもが使っていた部屋を、自分の部屋にしたい。
これから先、管理しやすい家にしておきたい。
旅行に行くときも、
「家のこと、なんとかしなきゃなぁ」
と後ろ髪を引かれず、軽やかに出かけたい。
理由は何でもいいんです。
でも、
「何を捨てる?」から始めるのと、
「これから、どう暮らしたい?」から始めるのでは、
片付けはまったく違うものになります。
50代は、「昔の暮らし」が家の中に残りやすい
50代になると、家族の形も変わってきます。
子どもが巣立ったり、
仕事との付き合い方が変わったり、
親のことを考えるようになったり。
自分自身のこれからも、少しずつ見えてくる時期です。
ところが、家の中を見ると、
子どもが小さかった頃のもの。
家族4人、5人で暮らしていた頃の収納。
「いつか使うかも」と取っておいたもの。
いただきもの。
思い出のもの。
もう今の自分には必要ないかもしれないけれど、
これまでの人生を一緒に過ごしてきたもの
がたくさんあります。

ここのアフター画像は、このブログの下の方に。
だから50代の断捨離って、
若い頃の引っ越し前の片付けとは、ちょっと違う。
単純に、
「使ってないから捨てましょう」
では進まないことがあるんです。
「1年使っていないから捨てる」で決められなくてもいい
よく、
「1年使っていないものは捨てる」
という基準があります。
もちろん、それで決められるものならいい。
でも、
使っていない=いらない
とは限りません。
使っていなくても、大切なものはある。
逆に、
毎日使っているけれど、本当は気に入っていないものだってあります。
だから私は、
捨てられない自分を責めながら断捨離してほしくない
と思っています。
大事なのは、
「これは捨てるべき?」
と誰かの正解に合わせることではなく、
「今の私に、これは必要?」
と自分に聞けるようになること。
片付けって、
ものを捨てる技術だけじゃなくて、
自分で選ぶ練習でもある
と思うんです。
私も、50歳まで「片付けられない人」でした。
こんなことを書いている私も、
50歳まで、片付けられませんでした。
片付けては散らかり、
また片付けて、
また元に戻る。
今で言うなら、
リバウンドの達人(笑)
だったと思います。
「今度こそ、片付けよう」
と何度思ったか分かりません。
でも、約6年前。
本腰を入れて家全体を片付けました。
そこで私が経験したのは、
単に家がきれいになった、ということではありませんでした。
ものを一つひとつ見ながら、
残す。
手放す。
これは好き。
これはもう違う。
これからは、こうしたい。
そんな選択を何度も繰り返していくうちに、
家だけではなく、
自分がこれからどう暮らしたいのか
まで見えるようになっていったんです。
その経験があったから、
私は50代になった今こそ、片付ける意味があると思っています。
子どもが巣立ったら、「私のための家」にしていい
子育て中は、
どうしても家族が中心になります。
子どものもの。
家族のもの。
家族が使いやすい収納。
それは、その時期には必要だったものです。
でも、子どもが巣立ったあとまで、
ずっと同じ家でなくていい。
空いた子ども部屋を、
いつまでも「子どもの部屋」にしておかなくてもいい。
これからは、自分のために使っていい。
私はそう思っています。
50代の断捨離は、
人生の後始末ではありません。
むしろ、
これからの暮らしをつくるための片付け。
なんじゃないかなと思うのです。

この写真は、ソファに座って仕事をしてる風を気取っていますが、
ソファ裏にワークスペースをつくり、そこでブログを書いたり、
オンラインレッスンをしています。
では、50代の断捨離はどこから始める?
最初の質問に戻ります。
「断捨離したいけど、どこから始めればいい?」
私なら、
いきなりクローゼットを全部出す前に、
この3つを考えます。
・今、家のどこで一番困っている?
・それは、なぜ困っている?
・そこが片付いたら、どんな暮らしがしたい?
・その時、感じていたい感情は?
この答えが見えてきたら、
そこから、
あなたの最初の一歩
を決めればいい。
キッチンかもしれない。
クローゼットかもしれない。
子ども部屋かもしれない。
たった一つの引き出しかもしれません。
大事なのは、
「断捨離はここから始めるべき」
という誰かの正解ではなく、
今のあなたの暮らしにとって、意味のある場所から始めること。
片付けの最初の一歩は、めっちゃ大事です
何年も片付けたいと思っているのに、
なかなか始められない。
始めても、途中で止まってしまう。
そんな方ほど、
「私って意志が弱いのかな」
と思わないでほしい。
もしかしたら、
最初の一歩が、自分に合っていなかっただけかもしれません。
50代。
子育てがひと段落した今だからこそ、
誰かのためではなく、
これからの自分のために家を整えてみる。
その最初の一歩は、
「何を捨てよう?」
ではなく、
「私、これからどう暮らしたい?」
から始めてもいいんです。
じゃあ、私の場合はどこから?
一人で考えていると、
「じゃあ私の場合、どこから?」
で、また止まってしまうこともあります。
美的空間ラボでは、50代女性を中心に、
今の暮らしやこれからしたいことを伺いながら、その方に合った片付け方を一緒に考えています。
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